中村君が逝っちゃった。
なかちゃんが参加できなかった
鹿児島の「フォークフェス」のことを
メールで報告をした。
「みんな楽しそうでよかった。
俺も昨日、退院したよ。」と
返事が来たので、少しずつだけれど
体調は良くなっているんだと思う反面、
かなり痩せたと言っていたので
勿論心配はあったけれど彼の
おおらかな性格がきっと病を
快方に向かわせてくれるんだと、
信じて待つことにした。
3週間前のそんなメールが
まさか俺たちの最後のやり取りに
なっちゃうなんてね。
「痩せちゃってさ、人前に出られるのはまだ先だな。」
イケメンのプライドを無視して、
せめて顔だけでも見に行けば良かったな。
この日が来ることの覚悟は少なからず
あったけれどやっぱり早すぎるでしょ。
まずは移動の少ない都内で気軽な
ライブから始めようとマネージャーとも
相談して、中村の復活だぜ、ゴー!を
待っていたのにな。
命に永遠がないことは知ってるけど
君の歌声はみんなの心の中で永遠だ。
君に出会えてよかった。
ずっと昔、天野は
「中村って、ちょっとさぁ。」って
君と知己を持たない僕に
そう言ったことがあった。
当時のグループ内でのあれこれも
あっての言葉なんだと思うが、
10年以上も「スリハン」で君と
一緒にプライベートも含めて、
付き合いをしてきた今なら、天野の
言葉の意味がほんのりと
理解できるような気がするんだ。
天野は君に嫉妬していたんだと思う。
繊細な天野は君のおおらかさに嫉妬していたんだ。
僕にはそう思える。
君が気になってしょうがなかったんだ。
中村と知り合ってこの方、彼の口から
愚痴と悪口はついぞ聞いたことがない。
嫌な言葉や、人を不快にさせる横顔を
見たことがない。彼を持ち上げて
言ってるんじゃない、本当のことだ。
人を論って自己満する
ブラック細坪とはえらい違いだ。
いつも笑顔で人と向き合っていたよね。
人と揉めることを嫌っていたよね。
ソロ活動を始めるにあたって
相談を受けたが、僕ではなく
マネージャーに色々聞いた方が
早いかもしれないとすぐに
彼は察知したようだ。
頻繁に各地の情報をあれこれと
マネージャーに相談していたようだった。
そうして、ソロ活動を開始した君は
2年目には僕のコンサートの本数を
軽く超えてしまった。
嬉しかったんだろうよ。
16年というブランクを超えて
もう一度、全国のみんなと
「会えた」ことが・・・。
そして昨日まで、もう一度みんなと
「会う」ために病と戦っていましたよ。
「俺たちも、もうすぐそっちに
行くから・・・」ってセリフ。
俺は当分言わないよ。
この広い空の下でお前の分も唄うから。
さよなら、なかチャン。お前はいい奴さ。
みんなそう言ってるよ。
楽しかったよ「スリーハンサムズ」
ありがとう。
今更だけど、親友って呼んでいいか。