ヒンドゥ教のスリートップのうちの二神
ビシュヌ神とシバ神の変身名だし、
千手観音の眷属の28神将の中には
僕たちのよく知っている天部の
スター達がわんさかと顔を連ねている。
たとえば、東西南北を守護する
多聞天、増長天、持国天、広目天のレスラー
並みの体格を誇る四天王チーム。
多聞さんはソロのときは毘沙門と
名を変えて戦国武将に大人気。
仏像イケメン1、2位を争う興福寺の阿修羅と
東寺立体曼荼羅の左端の象に乗った帝釈天。
この二人は天国で長い間戦闘状態だったのよ。
その理由が女性問題。おいおいなんそれ?
その話はそのうちね。
他にもガンジス河のワニの金比羅、
八大竜王のひとり難陀龍王、蛇の摩睺等迦王
山門の仁王様阿吽、怖い母さん鬼子母神、
ヒンドゥ教のシバ神魔醯首羅王、などなど
きりがないほどダイナミック仏教なのだ。
そんな神々が薄暗い本殿の中で、
御本尊十一面千手観音を中心にして
ズラリとおどろおどろしい形相で
鎮座坐しましておられるのだ。
座像ではなく立像が多いのであるがね。
本殿には入場できないし、中には照明もない。
外から闇を目を凝らし細めてのぞき込めば
憤怒顔の面々がこちらをにらみ返している。
暗くてよく見えないのが、また堪らない。
ワクワクドキドキくわばらくわばら・・・なのだ。
千手観音様plus56の怖い瞳。
ネイティブ仏教色の濃いこのお寺には
素朴な修学旅行生のみなさんと
隣国の「カムサハニムダ」様がいっぱい。