会場に足を運んで来てくれる皆さんに
「急ですが本日は中止です」とは言えない。
それががコンサートスタッフの総意でした。
久保田さんには、12時過ぎに運行予定となった
新幹線に乗ってもらうことになった。そうはいっても
正確な発車時間も、どこまでたどり着けるのかも
分からない見切り発車です。
ぼくは、久保田くんが、いる時、いない時、遅れてくる時を
想定して3パターンのメニューを考える。
延期の方が楽だけどなぁ。などとは思いませんでした。
開場時マネージャーが「ロービーに集まっている
お客さんがまだ20人ほどみたいなんです。」
「まじか !」・・・
まさかの20人。「ホントに20人?」と…。
その後、60人、90人、130人、と増えていき・・・。
久保田さんは、ロビー開場中に会場に着くことができた。
ひとりでやる覚悟をしていたが正直ほっとした。
遅れて来る皆さんの事を考慮しつつ15分遅れで
コンサートは始まった。
結果8割くらいの方が万難を排して、来てくれていた。
みなさん ! ホントによく来て下さいました。
移動手段がなくてやむなく断念した方、
とにかく途中まで向かうも、交通手段が途絶え
会場までたどり着けなかった皆さん。
そのお気持ちありがとうございました。
ホールに来た皆さんの拍手は来られなかった
みなさんの分も乗せてとても大きかった。
まずはひとりでステージへ・・・・そして唄い出す。
こんなハプニングはおそらくデビュー50年で
初めての経験でしょうか、暖かい皆さんの後押しで
それはそれで愉しかったのでした。