天乃羅摩船アメノカガミノフネに乗り、
蛾の皮の着物を着て波の彼方より大国主の
ところにやってきた、小さな神が居た。
誰かこのちいさな神は誰だか知らないかと
仲間たちに聞いたが誰も知らない。
そこで、物知りのある神に訪ねたところ
「彼の親は神産巣日神で少彦名命という」
と答えた。
大国主命が神産巣日神に、その真偽を
聞くと、「まさに私の子である。
小さすぎて私の手からこぼれ落ちた子だ。
その子と兄弟の契りを交わして
国造りを行うがよい」と答えた。
と、そんな訳で二人は力をあわせて
国つくりを始めたのでした。
私的にはこの「少彦名命スクナヒコナ」様に
興味ありますねぇ。
なぜなら神話とはいえこの神様の親の
神産巣日神(かみむすひのかみ)は
世界のはじまりの時に生まれた三柱の
神様のひとりなんですが、
天之御中主神あめのみなかぬしのかみ
・・・最高位、至高の神
高御産巣日神たかみむすひのかみ
・・・創造、征服、統治の神
神産巣日神かみむすひのかみ
・・・創造、生産の神
実はこの三柱にはパートナーがいません。
つまり奥さんがいないのです。
おかしいでしよねぇ。
スサノオの子供とされるオオクニヌシより
遙かに古い時代に生まれた謎の
小さな神スクナヒコナの本当の正体は?
その、大国主神と少彦名命が
奉られているのが神田明神です。
そしてもうひとりの神様は
明治時代に天皇が神田明神に
参拝することになった折り
「天皇家に謀反を起こした逆賊を奉るのは
いかがなものか」ということで
本殿から外され摂社に左遷された平将門。
昭和になって将門復帰の機運が高まり
ついに将門は本殿への栄転が決まった。
復帰後、復活を願う人々の守り神という
新しい肩書き、御利益が加わった。
そんな三柱が鎮座まします
神田明神のホールで恐れ多くも
私のコンサートが行われる。感謝。