「やっぱりホールというのは歌をじっくりと
聴き込めていいですね」と島の友人が言った。
初めて奄美に来た頃はASIVI言う
ライブハウスで歌っていたのだが、
お客さん参加型というのだろうか、 自由に
ステージの演者と歓談できるような、
まるで大人数の宴会のような雰囲気なのだ。
ステージの邪魔をしようとしている訳では
無いのだが歌ってる最中にも愉しそうな
話し声が BGMのように流れているのだった。
わざと歌いづらくさせようとしてるのではない
音楽をそういうカタチで楽しむのが島の流儀
なのだとわかる。
まだ口を付けていない大きな生ビールの
ジョッキを持ったままステージまで
歩いてきて僕にそれを差し出して
「飲みなさい」と言ったご婦人もいらしたなぁ。
奄美に何度も唄いにくるようになって
いつしか 僕のコンサートがライブハウスから
ホールに変わったあたりから島の皆さんの
歌の聴き方も徐々に変わっていった気がする。
どちらが正しいと言うのではなく、
僕はどんな状況でも 自分らしく歌えるような
骨太なシンガーになりたいと思っている。
どちらかと言うと曲が繊細なだけにね?