秋田はなべちゃんのおかげで
つながりが出来るようになった街だ。
ソロになってからはしばらくは秋田で
コンサートをする機会は多くなかった。
そういう街での コンサートは総じて
客席の皆さんの反応が遠くに感じる。
若い頃はそんな盛り上がらない雰囲気を
お客さんのせいにして 逃げていた。
盛り上がらないと思っているだけで
お客さんはちゃんと静かに熱く聴いて
くれているものなのだが 、自分が
未熟なので、それを理解できない。
よほどでなければお金を払って
いやいや 来る人はいないでしょうに。
ステージと客席の掴みどころのない
そしてなじめない空気感の理由の
ほとんどが、 「皆さん楽しんでくれて
いるのだろうか?」という演奏する側の
焦りなのだ。そしてその焦りは間違いなく
僕を通して客席に伝染していく。
ホールの空間を満たすこの
ぎこちなさは自分の心の反映なのだと
いつしか気づき始めるのだ。
自然体でないのは 他でもなく自分自身なのだと。
反応が遠く感じていた秋田。
最近は自然体でやらせてもらっている。
一度きりのコンサートではなく
つながっていくコンサートの中で
生まれてゆくこの絆・・いいよね。