の音量が上がった。
さあ、始まるよ!の合図だ。
ここでいつもなら、それぞれだった客席の気持ちが
ひとつになってステージに向かう場面だ。
新潟は、その上を行った。
おそらくスリハン史上初めてである。
そのBGMに合わせて手拍子が起こった。
緞帳の後ろで一曲目のカウントのタイミングを待つ僕らの耳にも
どんどん大きくなってよく手拍子は十分に届いた。
思わず僕らは、目を合わせてニヤリとした。
そしてすぐに平賀のカウントが始まった。
新潟のオープニングは「雨は似合わない」だった。
リード・ボーカルが入れ替わるこの曲が
挨拶代わりのスリハンの一曲目には
打って付けだと思っていたがこの熱気を受け止めるなら、
体が自然に動くような楽曲をアタマに持ってくるのも選択肢だ。