北国、南国、どこに引っ越しても
いいけれど近所にTSUTAYAがなければ
私は暮らせません。と言っていたほど
私はTSUTAYAの映画レンタルが好きだ。
先日久々に新作映画でもレンタルしよう
と思い自転車で散歩がてら 自由が丘の
TSUTAYAに行ってきた。
お店に入ってみると何か様子がおかしい。
「限定1人40枚まで、1枚660円セール。」
という張り紙が ガラガラに空いている
DVD棚の横に大きく貼ってあった。
「 ここなくなるんですか?」
「はい、 ここは閉店になります。」
数人の店員さんが引っ越しの後片付けを
するように店内を 早足に動いている。
速やかに業務をこなしている感じ。
そんなこと急に言われても・・不意に訪れた
私の寂寞としたこの胸の内を誰に告げよう。
街に個人営業のレンタルビデオ店が
続々と登場したのは
何年前の頃だったろうか。
僕がまだふきのとうだった時代だから
35年以上は経っていると思う。
最初はVHSテープのレンタルだった。
いや、 同作品にVHSとBetaのふたつが
棚に並んでいたような気がする。
僕は品揃えの少ないBeta派 だった
のですが ついになんか気持ちが
乗らないなぁと思いながら
VHSのレコーダーを購入した記憶がある。
ヒッチコックなどの古典映画が豊富な
店もあればホラー映画を 充実させている
お店もありそれぞれのお店が個性
豊かだった。 そんなこともあり僕は
ビデオ屋さんの会員証を数枚持っていた。
レンタル代も今思えば相当に高額だった。
しかもダビングサービスというのがあり
借りた映画をコピーしてくれた。
今でも忘れないコピー代は2700円。
今思えば違法だったんじゃないのかなあ?
法外な価格と分かりながら好きな映画を
手元におきたい気持ちあったよね。
当時オリジナルは1万数千円したと思う。
そのうち小さな個性的なビデオさんが
街から次々と姿を消していった。
TSUTAYAと言うティラノサウルス
レックスが草食系恐竜を蹂躙するかの
ように小さなビデオ屋は跡形もなく
巨大な力に駆逐されてしまった。
今や TSUTAYA大好きの私でさえ
当時は意地でもTSUTAYAに
足を向ける事はなかった。
全国制覇を果たしたTSUTAYAも
巨大化した恐竜が絶滅するように
サブスクの配信サービスに押されて
たった数年でレンタルビデオ業務から
撤退 することになるとは。
永遠にあるものだと思っていたものが
ある日あっけなくなく 消滅してしまう
そんな時代なのですね。
データーの容量を軽くして電波で飛ばす
配信サービスの映像や音響に比べると
間違いなく DVDやBDは容量が巨大な分
クリアーに音が分離し、 重低音が皮膚に
ぶつかってくるような最高の臨場感で
映画を楽しめる。 間違いないね。
私は趣味で部屋に8台のスピーカーを
配置して映画を楽しんでいる。
マイルームシネマパラダイス。
知らず知らずのうちに昭和の風景がだんだん
無くなっていくのは淋しいね。
どこの駅前にもあった立ち食いそば屋も
大好きだったっけ。
「あのー、この地域だと1番近い
TSUTAYAはどこでしょう?」
「 五反田でしょうか溝口はもう無い
かもしれませんねぇ」五反田は遠すぎるでしょ。
私がよく利用していた桜新町がなくなり、
三軒茶屋も終わり、 世田谷店も消え、
自由が丘店もついになくなった。
私のTSUTAYA生活もここに来てついえた。
以前、誰かから聞いた
TSUTAYAディスカスに初めて登録した。
どっこいTSUTAYA愛は消えていないのだ。
ご苦労様 、長年楽しませていただきました
と言う意味で、 何枚かのBDを買って帰りました。