大分の皆さんとの付き合いはもう50年になる。
細かな思い出もたくさん散らばっている街だ。
僕がソロになってからずっとお世話になって
いたのは郊外の港のそばにある
ジャズライブハウス「ブリックブロック」
その店に行くと大津さんと言うラガーマンの
ような男くさいが 人懐っこい笑顔のマスターが
迎えてくれた。
毎年お世話になっていたのだが、 ありがたい
ことに徐々にお客さんも増えてゆき、ついに
楽屋がなくなってしまうと言う事態に陥る。
2階の奥のバーカウンターの横に分厚い
カーテンで仕切った2畳ほどのスペースが
僕たちの楽屋になっていたのだが、 本番直前に
お客様たちの話し声を すぐそばで聞きながら
パンツを履き替えるのは 非常に不思議で
羞恥心がじわりと背中を這う感覚だったのだ。
マネージャーがブリックブロックに
変わる新しい場所を探してくれたことを
大津さんに報告すると快く送り出してくれた。
次の年、 新しく歌う場所となった
大分ホルトホールに僕らが到着すると
楽屋の入り口に大津さんが立っていた。
「 つぼさん、がんばってね」と 人懐っこい
笑顔だけを残してそのまま帰っていった。
その時の事は今でもはっきり覚えている。
人づてに来年ブリックブロックが35周年に
なると聞いた。お祝いと言うわけではなく
あのステージの真ん前の大階段に座ってる
お客さんの顔をもう一度見たいなぁと言う
思いに駆られぜひ来年35周年に参加したいと
お願いしたら、「 いいよ」 と言う返事をいただいた。
そんなわけで、 ローテーションで言うと
来年末になる大分のコンサートでは
ありますが来年3月にブリックブロックで
ライブをやることが決定いたしました。 万歳!
今からとても楽しみです。
ホルトホールに足を運んでくれた皆さん
またみんなでブリックブロック行こうよ。
そしてありがとうございました。