洞窟の入り口に立つと少し空いている戸の
隙間から冷た~い風が吹いてくるのだった。
冷気なのか霊気なのか、おもわず身体が
ゾクッとなるが 今更やめるわけにはいかない。
1人だったら絶対に入らないと思いながら
少しずつ暗い暗い洞窟を進んで行った。
洞窟の真ん中にずっと並んでいる子供の
お地蔵さんだって、可愛いと言うより不気味。
あぁ~、信心が足りないのだ。
ずっと昔、チベット寺院のストゥーパの地下を
100円ライターの明かりだけを頼りに
手探りで歩いて行ったことを思い出した。
非日常ってなんか怖いよね。
こういうものを作り出す人間の信仰の
深淵と闇・・・・僕にはまだまだわからない。
遠くに出口の明かりがうっすら見えてきて
なんだかほっとしている自分がわかる。