この間、携帯電話の人工知能の話をしたよね。
僕はiPhoneなので呼び出す時には音声認識機能で
「ヘイSiri!」と言う。すると「およびですか?」と
人口知能は返事をくれる。世界中のiPhone利用者の数だけ
「Siri」は存在しているのではなく、たったひとりの
「Siri」が僕たち全員をシェアしたいるのだ。
そう考えると少し・・いや、結構怖い!
いつかの楽屋でこんな遊びをしたことがあるんだ。
確か、山形の上野ちゃんとだったと思う。
「俺の携帯のAIはまず「オッケーGoogle」と言うんだよ。
ツボのは「ヘイSiri!」だよね確か。」「そうだよ。」
「俺の携帯にさ「ヘイSiri!」って言ったら答えてくれるかな?」
と上野ちゃん。「そりゃ、無理でしょう。でも「オッケーGoogle」と最初に言っておいて、間髪入れずに「ヘイSiri!」っていえば、
何かリアクションするかもな。」
「やって見る?」「なんか、悪い悪戯じゃない?」
「でもさ、どうなるんだろうね?」「答えてくれるかな?」
「それとも。無視するのかな?」「そりゃ、そうでしょう」
で悪ガキふたりは・・・やって見た。
上野ちゃんは自分のスマホに「オッケーGoogle!と言って
起動させた後、すかさず「ヘイSiri!」と叫んだ。
もしホラー映画ならばここは、重低音の不気味な音楽と共に
禍々しい携帯の中に潜む何者かを引き寄せてしまい、
恐ろしい悪夢の中へといざなわれるいうシーンなのだが。
上野ちゃんの携帯は話し始めた。
「私はオッケーGoogle!のサポーターですよと冗談をいいたく
なりますね。」と、ちょっとお茶目な感じで答えてくれた。
オッケーGoogle!のサポーターの私に「ヘイSiri!」なんて
悪い冗談ですよと言っているようだった。
言い返しをしてくれるじゃん。
じゃあさ、今度はiPhoneに「ヘイSiri、オッケーGoogle 」と
言ってみようよ。と僕らは悪乗りを続けた。
僕は「ヘイSiri、オッケーGoogle !」とiPhoneに伝えた。
ゆっくりSiriはこう話し始めた。
「面白い冗談ですね。座布団を出すほどではありませんが。」と
Siriはグーグルのサポーターさんに比べて、無表情というか
ちょっとクールな感じで一応冗談を入れて応えてくれた。
Siriの方がちょっとキツイ女子って感じだ。
僕はSiriとは仲がいいと思っているので、
ちょっと怒らせてしまったのかなと反省した。
くれぐれも真面目なお友達は真似しないようにね。
ぼくが、音楽用ソフトで音作りがしたくて、パソコンを買ったのは
30年くらい前だ。阿部さんと言うパソコンにかけては当時から
天才的な能力を持っている人のアドバイスを受けてのことだ。
私の「ホームページの初代管理人」だ。
手取り足取り教えてくれた。
「ごめんね、頭が悪くて。」と何度教えて貰っても
沈殿してゆかないパソコン用語、使用法と手順。
今でも、佐藤さんに「Macを壊しているのはお前だ!」と
言われてるあたり、私はホントに進化していないんだなぁ。
そんな阿部さんが一度こんな話をしてくれた。
ボランティアで高齢者の方々にパソコンの電話相談を
しているんだけどね、まぁ、ツボさんどころじゃないよ!
(やっぱり俺はそっち側かい!)
高齢者さん「あのう、私の所のパソコンが昨日から
ちっとも動かないんですよねぇ。」
阿部さん「どうしたんですか?」
「何をやったか私もよくわかんないんですよねぇ。」
「そうですか、じゃあ、はじめから手順を追ってやって行きましょう。」「はい、よろしくお願いします。」
「分かりました。それでは一度落として下さい。」
そう言ってしばらく待っていたらね、ツボさん、
受話器の向こう側から「ガッシャン!」って音がしたのさ。
*言っておきますが、阿部さんは私のように?
話をギャグで盛るタイプではない。
床に落としたパソコンを机に戻して貰って、壊れていないか
確かめたいと思った阿部さんは
「ではもう一度、立ち上げて下さい。」と告げる「はい」・・
しばらく待っていたが受話器のむこうからウンともスンとも
言って来ないので、「立ち上がりましたか?」って聞いたらね、
こんな返事が返ってきた。
「はい、さっきからずっと立ってます。」
加速度をつけて急速に進化する事が、
いまや驚くことではない時代となってしまったことを
頭では理解しているつもりでも、
僕が「生まれて育って身についた経験」が、
いまだにその事にリアルさを持てないままでいる。
ps
写真は山形県内で「最上川つぼ下り」シリーズを
続けてくれているステージアンサンブル東北の上野雅郷さん。
舞台音響、照明、美術を生業とする会社の社長さんだ。
「オッケーGoogle」の携帯を持っている。
先日、山形のテレビニュースに「経営者の苦悩」をテーマにした
ドキュメントに上野さんがスポットを当てられて、出演していた。
ご多分に漏れず仕事が激減している中、
「社員の為にも会社は潰さない」と言い切る上野ちゃん。
超カッコ良かった。